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    世界標準のバレーボール入門 - ブロックシステム(3) トータル・ディフェンス導入に向けて -

     2011-10-01
    前回までに、ブロックはリードやコミット(ゲスは論外)といった反応の仕方。デディケートやバンチやスプレッドというシフトがあるということを示した。

    今回は、こうしたブロックシステムとフロアディフェンス(ディグ)を組み合わせる例(トータル・ディフェンス)を示す。
    まずは、こちらの動画をご覧ください。



    2010年の世界バレーから。
    トータル・ディフェンスが分かるかもしれない動画。

    1~3つめのプレーは、ブロックが中をマークするので、ストレートのディガーがストレートを守っていることが分かる。
    4つめのプレーは、そうしたディガーが強打に構えていながら、その後にワンタッチを見てから動いていることが分かる。
    5つめのプレーは、ストレートのディガーの位置取りに注目。ラインを少しまたいでいる。また、ブロックがいるはずの内側に打たれると簡単に決まってしまうことも分かる。

    トータル・ディフェンスはブロックとフロアディフェンスが連携してボールを処理することが大切である。
    ブロックによって相手のスパイクコースを限定して、その場所にディガーを配置したり、ブロッカーがワンタッチをとってから、そのボールをディガーが処理したりすることもトータル・ディフェンスの例であるといえる。


    細かく見ていくと、いろいろとやり方があるのだが、詳細は次回以降で。
    まずトータル・ディフェンスの導入で注目して欲しいのが5つ目のプレーである。
    ストレート側のディガーが、サイドラインを踏み越すくらい極端にポジションを取っている。

    一般に日本のバレーボールの指導では、ストレート側のディガーは、サイドラインの少し(1m程度)内側に位置して守ることが多い。その感覚を持っている人からするとなぜこのような極端なシフトになるか疑問に思うはずである。
    このようなシフトにする根拠はいくつかあるので以下にあげる。

    1.ブロックが内側を押さえる約束になっている。
    例えば、両サイドのブロッカーがコミットでストレート側を押さえる約束をしている場合もある。また、世界標準のブロックシステムであるバンチ・リードではサイドのブロッカーが、コートの真ん中からサイドに移動してブロックを行うので、スパイクはストレート側が抜けやすいというシステム上の理由もある。

    2.ライン上で守ることで、ディグをしたボールが勝手にコートの内側に返りやすい。
    例えば、サイドラインから50cm(ボール2個分弱内側)の場所に強烈なスパイクを打たれたと仮定する。
    その時に、サイドラインから1m内側で守っていると、ディグをした時にコート外にボールが飛んでいくことが簡単に予想できる。
    逆に、サイドライン上で守っていれば、同じボールに対してコートの内側にボールを飛んでいく可能性が高いことが予想できる。先ほどの動画では、3プレー目のディグのシーンである。
    ブロックにふれないで抜けてくる強烈なスパイクに対して、面がどうだとか、肩の入り方がどうだとか、言っている時間はないのである。

    3.選択反応時間の短縮
    選択反応時間
    これは選択反応時間と言われるものを調べた図である。
    (詳細は、このページに書いてあるので興味がある人はご覧ください。)
    簡単に説明すると、1つのものに反応するのではれば、短時間で反応して体を動かすことができるが、選択肢が複数あるものに反応する場合は、その選択肢が多ければ多いほど、実際に反応して体が動くまでに必要な時間が長くなるというものである。
    自分の右も左もあるというような状況よりは、選択肢の少ない状況にしたほうが反応が早くなるので有利である。

    ざっくり書いたので、何かツッコミがあればコメント欄までよろしくお願いします。
    次回は、トータル・ディフェンスに必要なフロアディフェンスの技術について見ていく予定。
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